腹水

腹水とは、たんぱく質を含む体液が腹腔に蓄積した状態をいいます。肝硬変で起こることが多く、とくにアルコール依存症による肝硬変によくみられます。

【治療】

水分と塩分を制限し、肝臓への負担を軽減するためにある程度は安静も必要となります。さらに効果を見ながら利尿剤を用いることもあります。これでも改善しない場合は、アルブミンを注射で補います。ただし、薬剤は弱っている肝臓には負担になるので、なるべく使わず、使っても少量ずつが原則です。

食道静脈瘤

肝硬変になると、肝臓の中へ門脈血がスムーズに入らなくなります。逆流した血液は、細い血管へと流れ込み、その結果、血管がでこぼこに膨らんで蛇行し瘤状になっていきます。とくに食道の静脈に起こった場合を「食道静脈瘤」といいます。

【治療】

痛みや違和感などの自覚症状がないため、定期的に検査をして破裂を防止しなければなりません。静脈瘤が赤みを帯びてきたら、破裂の危険信号です。硬化剤を注入して静脈瘤を固める方法や、静脈瘤を輪ゴムでしばり血流をとめてしまう静脈瘤結紮(けっさつ)術などがあります。

肝性脳症

肝性脳症は、肝臓の機能が低下したことで、肝臓で除去されるはずの毒性物質が血液中に増え、脳の機能が低下する病気です。

【治療】

肝性脳症の治療は、まず食事で摂るたんぱく質を1日40gに制限します。そして、ラクツロースという緩下剤の一種を使い、腸内の有害な細菌をおさえ、排便を促して腸内を浄化します。また、アンモニアの産生を促す細菌を殺すための抗生物質やアミノ酸のバランスを調整する特殊アミノ酸製剤などを使用し、治療していきます。